(Vol.179)「シリーズ・『薬機法』を理解しよう ②サプリメントと薬機法との関係」

コンプライアンス講座-第179回-


前回の記事で、薬機法とは、医薬品、化粧品、医療機器などをまとめて規制している法律であると解説しました。
それならば、薬機法の規制対象ではないはずのサプリメントが、しばしばニュース等で目にするように、薬機法違反による取り締まりの対象となるのはなぜなのでしょうか?

<法律は自分の守備範囲だけをしっかり守る>
薬機法に限らず、法律は、そのルールを適用する対象が明確になるように作られています。

たとえば、特商法なら訪問販売やMLMといった“特定の取引”を対象としていますし、薬機法なら医薬品や化粧品などの “特定の物”を対象としているという具合です。
さらに、その“特定の~~”についても、具体的に定義が与えられています。
(例)訪問販売:販売事業者が、営業所等以外の場所で契約または申込の受付を行う、商品の販売または役務の提供

この適用対象に当てはまらない物事については、どんなに似ているものでも、その法律は適用されません。
たとえば、『理容師』と『美容師』、仕事の内容が少し違うだけという認識の方も少なくないと思いますが、実際は、それぞれ理容師法、美容師法という別の法律にもとづく、法的に異なる職業です。
似ているからといって、理容師の資格のみを持っている方に美容師法は適用されませんし、その逆も同様です。

このように、法律は自らの守備範囲を明確にして、そこだけをしっかりと守るように作られているのです。

<薬機法の守備範囲にサプリメントは入っていない>
ですので、サプリメントが薬機法による取り締まりの対象となるためには、薬機法の適用対象にサプリメントが入っている必要があるわけですが、前述のとおり、薬機法の適用対象には入っていません。
“食品”の取り扱いについて規制する法律として『食品衛生法』という法律がありますから、サプリメントを取り締まるならばこちらの法律が適していそうですが、現実には『食品衛生法』ではなく薬機法での法執行となっています。

――はたして、どういう理由でサプリメントが薬機法での取り締まり対象となっているのでしょうか?

<ただのサプリメントでも法的に医薬品として扱われることがある>
答えは、販売事業者側の思惑にかかわらず、“食品ではなく医薬品として扱われるから”です。
前述のとおり、法律は厳密な定義づけによって適用対象を明確にしていますが、それはつまり、その定義に当てはまるならば、何を自称していようと適用対象として扱われる、ということに他なりません。

薬機法による取り締まりを受けるサプリメントとは、販売事業者がその商品を “食品”として販売しているつもりでいても、法的には“医薬品”として扱われているということを押さえておきましょう。
そして、その販売事業者は、「薬機法で定められている医薬品の取り扱いルールを守らなかった」という理由で非常に厳しい処罰を受けることとなるのです。

シナジービジネスにおいては、チームメンバーの皆さまも、シナジーと同様にサプリメントの販売事業者です。
決して他人事ではありませんので、正しくシナジー製品を取り扱う必要があることを再確認しましょう。
次回から、サプリメントが医薬品とみなされる条件について解説してゆきます。

シナジーワールドワイド・ジャパン合同会社

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