(Vol.197)「シリーズ・『特定商取引法』を理解しよう ③禁止行為 part.2」


前回は、特定商取引法において“やってはならないこと”として定められている『禁止行為』の一部を解説しました。
今回はその後半として、残りの禁止行為について解説します。

ここでご紹介してゆく禁止行為についても、身構える必要はありません。
前回解説したものと同様、誠実で思いやりのあるビジネスを心がけていれば、自ずと守れることばかりです。

ですが、「シナジー製品について知ってもらいたい!」という気持ちがヒートアップしてしまうと、意図せず違法行為となってしまうかもしれないという点についても前回と同様ですので、どういった行為がNGとなるのか、必須知識としてしっかりと覚えておきましょう。

特商法における禁止行為

3. 威迫・困惑 ―相手にプレッシャーを与えたり、困らせたりしてはいけません―
『威迫・困惑(いはく・こんわく)』という言葉は、日常生活を送る上ではあまり聞き慣れない言葉かと思います。
『脅迫』と同じかな?と連想される方がいらっしゃるかもしれませんが、そのイメージは当たらずとも遠からずといったところです。

『威迫・困惑』とは、相手の方にプレッシャーを与えるなどして、不安にさせたり困らせたりする行為を指します。『脅迫』が相手に害をなすことをはっきり告知する行為であるのに対して、『威迫・困惑』は不安を煽る行為であるというニュアンスの違いはありますが、不安感はエスカレートすれば恐怖感になりえます。程度の差こそあれ、根は同じと言えるでしょう。

<NG該当例>
● グループ内で宣言した目標を達成しなければ、というプレッシャーから、新規の方にシナジーのご紹介をする際、「サインしてもらえないと困る…」「周りに迷惑をかけてしまうから助けて!」などと迫った。
● 「○○のみんな(ご近所、趣味サークルなど)でシナジーをやっていてね、あと登録していないのは貴方だけなのよ!」などとプレッシャーを与えた。
● シナジーをご紹介中の相手に対し、「○○(身体の部位や機能)が悪いですね。このままではいずれ××(病名など)になってしまいますので、危ないですよ。」などとむやみに不安にさせることを告げた。

いずれも見方によっては「事実を告げただけ」であるかのように考えられますし、言ったご本人もそのつもりで、決して悪意を持って言っているわけではないかもしれません。
ですが、相手の方が「これは契約しなくては(買わなくては)いけないのではないか…」と不安を覚えたり、困ってしまったりしたら、その時点で『威迫・困惑』に該当してしまいます。
相手の方のお気持ちをよく考えて発言するようにしましょう。

4. 目的を隠して密室に同行させて勧誘してはいけません
特商法に基づき、シナジーやシナジー製品についてご紹介したいという目的を告げないまま、不特定多数が出入りしない場所で勧誘を行う行為は禁止されています。

かつて、訪問販売やMLMビジネスの分野で、「勧誘を受けるとは知らずに連れられた先が密室で、断れず、逃げられない状況で複数人に囲まれて勧誘された」「早く帰りたい一心でサインしてしまった」といった消費者被害が多発したため、禁止行為として指定されたという経緯があります。

<不特定多数が出入りしない場所の例>
事務所/カラオケボックス/会議室/ホテルの一室/個人宅 など

Vol.195で取り上げた『氏名等の明示』ルールの兼ね合いもありますので、そもそも閉鎖空間であるか否かに関わらず、どこかにお連れする際には勧誘目的があることをお知らせしておく必要があります。
また、お誘いした時点では実際にシナジーやシナジー製品についてご紹介したいと心に決めていなくても、勧誘を行う可能性が完全にゼロではない場合には、やはり「ご紹介させていただく可能性がある」としてお伝えしておく必要があります。


今回解説した行為は、いずれも孤立感や不安感といったネガティブな感情を抱かせるという点が共通しています。
NG例を冷静に見れば、「こんな『悪徳商法』的なやり方、やるわけがない」と思えるものですが、感情が先走ってコントロールできなくなってしまったり、自己の目標を達成しなければという思いや責任に追われたりして心の余裕を失ってしまうと、無意識的に当事者になってしまう可能性も、残念ながらゼロではありません。

皆さまはプロの個人事業主であり、『シナジーブランドの顔』としてビジネスに臨んでいらっしゃいます。
他者への配慮と敬意がシナジービジネスにおいては最も大切なものであることを常に意識し、思いやりのあるビジネスを展開するよう心がけましょう。

シナジーワールドワイド・ジャパン合同会社

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