同業他社の行政処分に学ぶ B社のケース解説
第95回講座で触れた、B社のケースを解説します。具体的には、以下のような違反行為が行政側の指摘を受けた模様です。
【B社の勧誘の特徴と認定された違反行為】
① ビジネスの勧誘を行うに際し、『氏名等の明示』ルールを守らずに（つまりビジネスの勧誘が目的であることを告げずに）以下のような誘い文句で興味を引いていた。
■誘い文句の例
「一緒にご飯食べませんか？」
「いい話があるから聞いてみない？もうかる話だから。セミナーに一緒に行こう」
「○○さんが新しくサプリメントの販売のお仕事を始めたみたいなので話を聞いてくれない？
一回、会ってやってくれない？ 来週だったらいつ空いている？」
「一緒にご飯食べませんか？」
「いい話があるから聞いてみない？もうかる話だから。セミナーに一緒に行こう」
「○○さんが新しくサプリメントの販売のお仕事を始めたみたいなので話を聞いてくれない？
一回、会ってやってくれない？ 来週だったらいつ空いている？」
② B社の販売する商品について、病気の治療や症状の改善などの効能効果が実際には認められていないにもかかわらず、以下のように正しくない情報を告げて勧誘を行っていた。
■不実告知にあたる表現の例 1
「○○は足腰を強くすることができる。飲むともっと効果がある」
「心筋梗塞とか動脈硬化が治る」
「○○と薬を一緒に飲めば薬の効果が増す」
「医者からもうこれ以上手の施しようがないと言われた重症患者が××を飲んだら治った」
「癌にも効く」
「○○や××を1か月飲み続けるとどんな病気でも良くなる。元気になる。」
「○○は足腰を強くすることができる。飲むともっと効果がある」
「心筋梗塞とか動脈硬化が治る」
「○○と薬を一緒に飲めば薬の効果が増す」
「医者からもうこれ以上手の施しようがないと言われた重症患者が××を飲んだら治った」
「癌にも効く」
「○○や××を1か月飲み続けるとどんな病気でも良くなる。元気になる。」
また、ビジネスの勧誘に際し、以下のような正しくない情報を告げ、あたかも確実にボーナスが得られるかのように話していた。
■不実告知にあたる表現の例 2
「始めに2人友達を紹介しさえすれば、あとは紹介した人がまた2人とどんどん増やしていくので、自分は何もしなくても必ずもうかるビジネスです」
「会員になればお金がもらえる」
「2人紹介して片方の人が何ポイントかになると、月に20万から50万円くらいになりますよ」
「始めに2人友達を紹介しさえすれば、あとは紹介した人がまた2人とどんどん増やしていくので、自分は何もしなくても必ずもうかるビジネスです」
「会員になればお金がもらえる」
「2人紹介して片方の人が何ポイントかになると、月に20万から50万円くらいになりますよ」
③ ビジネス契約には会員登録料が必要であるにもかかわらず、それを告げていなかった。
④ ビジネスの勧誘が目的であることを告げずに、「詳しく話ができる知り合いの家に行こう」と話して他会員の家など、公衆の出入りしない場所でビジネスの勧誘を行っていた。
⑤ 契約しない意思表示をしているにもかかわらず繰り返し勧誘する、狭い部屋で複数人の会員が長く勧誘を続けるなど、迷惑を覚えさせる方法で勧誘を行っていた。
複数の違法行為が認定されており、いずれも悪質性の高いものです。
B社ではこういった違法行為が慢性的に繰り返されてきた結果、今回の厳しい処分を受けるに至りました。
【特に気をつけたいこと／スポンサーしようとする前】
「これからあなたに、私が取り組んでいるビジネスのお話をしたい。それは○○社の製品を購入することで行えるようになるものである」
ということをはっきりと伝えなくてはなりません。これを行わないと法律違反となるのはもちろん、それまで築いてきた信頼関係を損なうきっかけにもなりえますし、「不誠実」「怪しい」という第一印象がすべてに影響してしまい、結果的にビジネスの失敗にもつながりかねません。
【特に気をつけたいこと／スポンサリングトークで】
「製品やビジネスプランをより魅力的に表現したい」気持ちの表れだった、または「自分はこうだったから」という実体験に基づくものだったとしても、相手の方は言われた通りの結果が出なければ「騙された」という印象を抱くことでしょう。たとえ悪気がなかったとしても、大きなトラブルや行政処分の発端となってしまいます。
• 契約上の重要事項は必ず伝えましょう。
ボーナスを取得するための条件（オートシップなど）や、契約の解除方法といった重要な情報について、「教えてもらっていない」ということからトラブルに発展するケースが増えています。
「初めから難しい話をすると契約を躊躇われてしまうかも…」と心配になってしまうこともありますが、概要書面の内容程度はすべて口頭でもお知らせしておくことが、後々の重要な自衛策となり、信頼関係の維持につながります。
【特に気をつけたいこと／スポンサリングトークの後】
法律で禁止されているからだけでなく、嫌々サインをいただいても、その後のよい展開は望み薄です。また、クーリングオフという制度がある以上、すぐに契約が解除されてしまう可能性もあります。その場はいったん引き、相応の期間が経過した後に改めてお声をかけるというのが正しいスポンサリング手段となります。
A社のケースもぜひご覧ください。
シナジーワールドワイド
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