血管年齢を測定する機器の使用

コンプライアンス講座-第117回-


Vol.107から特定商取引法をシリーズで紹介していますが、今回はいったん中断し「血管年齢を測定する機器の使用」について解説いたします。

近年、ショッピングモールや薬局といった店舗や、市民センターなどの公共施設などで、血管年齢を測定することのできる機器が設置されているのを目にすることが増えてきました。家庭でも利用できるよう市販されている、小型の機器もあります。

血管年齢という概念や、測定するための機器は以前からありましたが、健康維持やセルフメディケーションに対する世間の興味、関心が年々高まりを見せはじめたのはここ最近のこと。そのあおりを受け機器も広く普及し、多くの方が気軽に体験できるようになってきました。

では、血管年齢を測定する機器を、シナジー製品をご紹介するために使った場合、法的な問題はあるのでしょうか?

結論からお伝えすると、“使用すること自体は違法行為とは言えない。ただし、付随するトーク内容によっては、医師法違反、薬機法違反となる可能性があるため、十分な法知識や配慮が不可欠”となります。

血管年齢の測定そのものは、フィットネスジムなどに設置されている体組織計や、市販の高機能な体重計で体の状態を知るのと同じくくりとなります。体を傷つける行為(採血など)をともなうものではないため、使用したり、させたりするための資格や許可はとくに必要ありません。

ところが、そこに事業者としての“判断、助言”が加わってくるとなると、話は違ってきます。
たとえば、測定結果を見せながら、「○○(身体の部位)が悪い」、「△△病になる可能性がある」などと、病気や保健に関する判断を告げた場合、それは医療行為としての“診断”であるとカテゴライズされる可能性があります。
医師の資格をもっていない者が“診断”を行うことはできないため、医師法違反となってしまう危険性があるわけです。

また、測定結果がよくなかった場合、その後シナジー製品をおすすめされた相手は、シナジー製品に病気の予防や身体機能(血管年齢)の改善といった効果があると感じてしまう可能性もあります。
みなさんご存じのように、サプリメントを医薬品的な効果・効能があるかのようにご紹介することは、薬機法違反として処罰の対象となります。

つまり、測定という行為そのものがただちに法律上禁止されるものではないとしても、シナジービジネスに従事する方がビジネスツールとして使用するにはリスクの高いもののため、むやみな使用は避けるべきといえます。
健康維持の重要性についてお話しするための話題づくりとしてどうしても使用したい場合には、シナジー製品のご紹介にはいっさいつながらないような環境面のセッティングをしたうえで、慎重に行うようにしましょう。

シナジーワールドワイド

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