重要事項のご説明はどうしていますか? 

コンプライアンス講座 -第103回-


今回は、スポンサリングや小売販売を行う際の重要事項説明の仕方について、ご一緒に考えてみたいと思います。次のような経験がありますか?YES/NOで答えてみてください。

Q1:新規登録の時に概要書面は渡したが、先方も急いでいたので長い説明をして気分を害されては困ると思い、オートシップやボーナスについては別の機会に説明しますと伝えた。

Q2:信頼関係のある仲の良い友達に小売販売した際、製品をとても気に入ってくれたので、クーリングオフする可能性はまずないと判断し、その制度について特に説明はしなかった。

上の設問に経験有(YES)と答えた方には、今回特に問題意識を持ってこの講座をお読みいただきたいと思います。なぜなら、皆さん既にご存じのとおり、重要事項をあえて告げない行為(重要事項の不告知)は、特定商取引法で禁止されているからです。皆さんは、新規の方をスポンサーする際や小売販売を行う際、相手の方から疑問点や不安な点を聞き出し、懇切丁寧に説明する責任を負っています。さらに言えば、相手の方の視点に立って知りたいであろう事を見極め、積極的に説明することで、信頼関係を築くことができるのです。
万一説明が不十分だった場合、後になってから「そんなこと説明してくれなかった」「○○だなんて聞いていない」といったクレームにつながる可能性があるだけでなく、最悪の場合は法律トラブルにまで発展しかねません。時間がなかったから、では通用しないのです。

【重要事項の不告知】
取扱製品やボーナス、契約解除に関する事項のほか、相手方の判断に影響を及ぼす重要な事柄をあえて伝えないこと

■行政処分適用の可能性があるケースの具体例
• ビジネスを行うためにはオートシップの継続購入が不可欠であるが、そのことをあえて黙っていた
• 相手方がオートシップのシステムをよく理解していないことが分かっていながら、説明せずに注文書の提出を促した
• シナジー製品の購入手段はチームメンバー登録、シナジーメイト登録、既存メンバーからの小売販売と複数あるが、そのことを告げず、あたかも特定の方法でしか購入できないかのように誤解させた

上記のような行為があったと認定された場合、販売した側が行政処分の対象となる恐れがあると同時に、行為を受けた側(新規の方や顧客)はその時の契約を取り消すこともできるのです。

オートシップのシステムやシナジー製品の購入手段の違いなど、どなたにとっても重要なルールに関しては、概要書面をお渡しした上で口頭でも丁寧に説明し、相手方の理解度を確認することが必要です。
「ここが特に気になる、わからない」という点は、人によって様々でしょう。信頼構築のためにも通り一遍の説明に留めず、相手の方にとって何が特に重要なのかを対話から見極め、契約前の段階で不安や疑問を解消してさしあげることも大切ではないでしょうか。
「○○さんはきちんとすべて説明してくれたから、信頼できたよ」と言っていただけるよう、相手の視点に立った丁寧な説明を心がけたいものですね。

シナジーワールドワイド

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