熊本地震被災地からの便り-慈愛園への支援-

慈愛園子供ホームの施設(左) 大正11年の慈愛園の様子(右)
シナジーでは、先の熊本地震の直後から、現地の子供のための施設に援助の手を差し伸べるべく熊本県の行政その他関連機関と連絡を取っておりましたが、行政を介した場合は「多くの人が欲するものをあまねく広く行き渡るように図る援助」になってしまい、シナジーが望むようなピンポイントの援助がなかなかできない状況にありました。そこで我々は、独自に複数個所の児童養護施設に連絡を取ることを試みましたが、児童擁護施設そのものが避難所になっていたり、逆に他の避難所に施設ごと避難していたりと、連絡がつかない状況が続いていました。
そんな中、ただ一箇所、「ぜひお願いします」とお返事をくださった施設がありました。それが、慈愛園子供ホームです。
慈愛園子供ホームは、筑波愛児園と同様2歳から高校生までの親の比護を受けられない子供達を預かる施設です。その歴史は古く、設立は大正8年に遡るとのこと。建物は堅牢で前震本震の際もなんとか持ちこたえ、幸いにもけが人も出ず、目に見えるような大きな被害は受けなかったとのことですが、だからこそ、行政からの手は後回しになりました。70人にも及ぶ子供達が毎日使う食器類は割れ、職員さんが使っていたパソコンや子供達を見守る防犯用モニター、電子レンジなども全て壊れました。食料品や日用品は全国からの支援品でまもなく復活しましたが、そのような、被災者全体から見れば小さなニーズだがその施設にとっては大きな損失、という物にまでは、支援の手は届いていなかったのです。さらに、今回地震というものを初めて体験したという子供が多く、恐怖の体験に対する心のケアも必要でした。
シナジーではお返事をいただいた園長と密に連絡を取り、「厚かましいお願いで」と恐縮なさる園長から必要な物資を聞きだして、様々なものをお送りしました。それら支援物資がようやく現地に届き、緒方園長よりお礼のメールをいただきましたので、ここにご報告いたします。

本日(5月18日)午後に商品が到着いたしました。
子どもたちの支援に存分に活用させていただきたいと思います。直ぐに活用できる物ばかりで、早速配布したいと思います。
電子レンジ3台は、部活動で遅くなる子どもの加熱用、また事務所の職員給食用に使用します。食器類は白の食器で、どのような料理にも合いそうです。コーヒーカップは来客用に活用します。
防犯ビデオ用のモニター3台は、写真にありますように子どもの居室の棚に活用します。
2台のパソコンは、職員の研修・発表用等に活用します。一台はまだ未開封、もう一台はセットアップ中です。
シナジーの製品は、年長の女の子に配布予定です。シャンプーやボディソープなど特に高校生の女子が喜ぶと思います。

この度の熊本地震への当園の子どもたち、施設運営へのご支援、感謝に堪えません。
このようにたくさんの製品を提供いただき、本当にありがとうございました。有効に活用させていただきます。
慈愛園子供ホーム園長 緒方 健一

◎ 当園の子どもたちが、近所の避難所で炊き出しのボランティアを体験した際の体験を中高校生が作文にしていますので、どうぞお読み下さい。改めて、子どもたちの優しさにふれることができ、感動しました。
文集はこちら

お送りした支援物資の一部

シナジーワールドワイド

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